大晦日はお家で紅白歌合戦が一番!

そして、
歌謡曲は最高だ。

そう再認識させられるきっかけがあった。


松田聖子のカウントダウンコンサート。


数年前、職場の先輩から誘われたのだ。

「松田聖子っすか・・?」
うーん。

「騙されたと思ってさ。一度行ってみるといいよ。」


本当は怖かったのだ。

これに行ってしまったら、
自分の中の何かが崩れてしまいそうで。

本当は松田聖子が好きだった。
レコードも買っていた。


中学生くらいの頃からヴォーカルのない、
いわゆるインストゥルメンタル音楽にのめり込むようになった。
習っていたエレクトーンやピアノの先生の影響もあるかもしれない。

ジャズやフュージョンが好きになり、
ヴォーカルものは全く聴かなくなっていた時期もあった。

最初の会社でジャズのCDバイヤーなんてやっていたから、
「好きなアーティストは」と尋かれて
「松田聖子です。」
とはなかなか言えなかった。

いつの間にか、歌謡曲が好きな自分に蓋をしてしまっていた。


カッコつけていた。
バカだった。


6人で行った松田聖子カウントダウンコンサート。
内心僕が一番はしゃいでいたかも知れない。

めちゃくちゃ楽しかった。

最近の曲は序盤に4、5曲ちゃちゃっと演って、
あとは往年の大ヒットレパートリーを惜しげもなく、
もうこれでもかこれでもかと繰り出す。
こういうところが松田聖子の偉大なところだ。


もうどうなってもいい。

赤いスイートピーを一緒に歌っていた時、
不覚にも涙が溢れてきてしまった。
自分でも驚いた。

この曲が街に流れていたころの思い出が走馬灯のように
頭の中を廻りはじめた。


時代を照らし、人の心にそっと寄り添う歌謡曲の儚さって・・
美しいな。そして優しい。
心底思ったのだった。


広い東京体育館は観客で埋め尽くされている。

松田聖子だってもう結構なお歳(ごめんなさい)だと思うのだけれど、
歌って踊ってたっぷり3時間以上のステージをこなすなんて、
並大抵のことではない。


YouTubeなどを見ていて思う。
アイドル全盛の’80年代、
当時から松田聖子と中森明菜は突出していた、とは思う。

しかしながら、
当時のその他のアイドル達もみんな上手い。
河合奈保子も早見優も堀ちえみも柏原芳恵も原田知世もみんな。


イヤホーンモニターなんて無かった時代。
ましてや、バックで本物のビッグバンドが鳴っているのだ。

音程、タイミングのとりかたは
今と比べようのないくらい難しかったはずだ。

きっと見えないところで、
血の滲むような歌い込みをしていたのだろう。
そしてこの時代の曲、みんないい曲なのだ。
本当に。


赤いスイートピー
瞳はダイアモンド

シングルA面の曲ではこの2曲がとりわけ好きだった。

ヒットを命題にされたA面に持ってくる曲として、
歌詞、メロディ、コード進行、構成
非の打ち所がない完璧なクオリティ。

曲を提供した松任谷由実も本当に素晴らしい。
松田聖子が曲に熱い命を注いだ。


一番聴く曲は何だろう・・

「真冬の恋人たち」だろうか。
大村雅朗、珠玉のメロディ。

「セイシェルの夕陽」も好きだ。


今、若い人たちが
「どうしてそんな古い曲知ってるの?」
と思うような曲を歌っていたりする。

とても嬉しい。
いい時代になったと思う。

30年前にYouTubeがあれば・・



歳を重ねていくことで
悪くないなと思うことのひとつは、
格好つけなくなること。

いや、格好つけてもちっとも格好良くなかったのだが。
いや、そもそも格好つける必要など全くなかったのだが。
大バカだ。
本当に笑える。


紅白歌合戦では松田聖子が大トリを務めるという。



僕は松田聖子が大好きです。




風太













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